ネットワークレイヤを簡素化し、運用コストを削減するアグリゲーションルーター

MX104
Juniper Networks

text:渡邉利和

ジュニパーネットワークスは、同社の3Dユニバーサルエッジルーター「MXシリーズ」の新プラットフォームとして「MX104」を追加した。不要なレイヤを排除してメトロアーキテクチャを簡素化し、設備投資や運用コストを削減するという。

統合と簡素化

MX104
MX104

ジュニパーネットワークス(以下ジュニパー)のMX104は、モバイルやエンタープライズWAN、企業や個人宅などへのアクセスサービスの統合に最適化された設計となっている。3.5Uサイズのラックマウント筐体で、総スループットは80Gbpsを確保している。

インターフェイスはMIC(Modular Interface Card)スロットにセットされるので、用途に応じた柔軟な構成が可能だ。従来のMXシリーズ用のMICと互換性が維持されているので、既存投資は保護される。コントロールプレーンと電源ユニットは冗長化され、さらに温度耐性と省電力化にも配慮されているため、設置場所に関してもあまり制約を受けずに済む。基本的なコンポーネントは、同社独自のJunos TrioチップセットとJunos OSの組み合わせとなっている。

システムはモジュラアーキテクチャをとっており、ルーティングエンジン(以下RE)もホットプラグ対応の冗長構成となる。REはコントロールプレーンの機能を実装し、Junos OSが稼働するためのプラットフォームとなる。さらに、ルーティングプロトコルやルーターのインターフェイスの制御のためのソフトウェアプロセスすべてを実行する。インターフェイスカードをセットするためのMICスロットは4スロット用意され、異なる種類のインターフェイスを混在させ、さらに規模の拡大に合わせて段階的に追加していくことができる。エッジサービスの機能も豊富に用意される。企業向けの“L2/L3 VPN”やDHCP、加入者管理機能、マルチキャストサポートなどが利用可能で、フル機能を備えたBNG(Broadband Network Gateway)として動作可能だ。

筐体サイズは3.5Uで、標準的な42Uラックであれば最大12台を収容できる。ただし、エアフローはサイドバイサイドとなっているため、前面吸気/背面排気でデザインされているマシンルームのサーバー用ラックにそのまま混載させるのには向かない。一方で、環境温度に関しては-40〜+65℃という広範な温度範囲で稼働するため、自然冷却を広範に導入する,最新型の低PUE型のデータセンターでもあまり気を遣うことなく運用できるだろう。

データセンターの自動化

ハードウェアではなく、ソフトウェアソリューションとしても、ジュニパーではデータセンター業務を簡素化するための自動化ソリューションも同時期に発表している。

ネットワークの自動化とオーケストレーションを実現し、データセンター業務を簡素化する包括的なソリューション群として発表された本ソリューションでは、管理が容易でフラットなn対n(any-to-any)型のネットワークアーキテクチャの利点を活かし、同社のJunos OSに加えてOpenStackやPuppetといった主要なオーケストレーション/IT自動化プラットフォームを統合する。

主な機能は「ネットワークプロビジョニング」「管理」「オーケストレーション」など、データセンターのライフサイクル全体を自動化し、簡素化することでプロセスの合理化を実現し、人為的ミスの発生を軽減することだ。

同社のイーサネットスイッチ「EXシリーズ」および「QFXシリーズ」で利用可能なゼロタッチプロビジョニングにより、新規スイッチのプロビジョニングの際の管理者による手作業のセットアップ作業は不要になる。初期セットアップの完了後は、同社の「Junos Space Network Director」による単一のネットワークビューを通じて「設定」「イベント管理」「モニタリング」といったライフサイクル管理ソリューションが利用できる。

また、PuppetとJunos OSの統合が行われ、Junos OS向けの「Puppet Enterprise」がジュニパーの「EXシリーズ」「QFXシリーズ」「MXシリーズ」の各プラットフォームで利用可能となった。サーバー管理者はネットワーク管理者にVLAN設定などを依頼する必要はなく、Puppetによるサーバー管理の自動化の枠組みの中で、ネットワーク側の構成も自動的に行われるようになる。

最後に、OpenStackとの統合では、「EXシリーズ」「QFXシリーズ」「QFabric」がOpenStack Networkingプラグインを介してOpenStackと統合される。さらに、物理ネットワークおよび仮想ネットワークインフラを管理する場合は「Junos vControl」またはVMwareベースのソリューションを通じて多層構造のデータセンターアプリケーションを迅速かつ柔軟に導入できる。

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